よくある質問 後見事務と施設入所

家庭裁判所から選任されて、数件の成年後見人、補助人をさせていただいています。どれも不動産が関係しています。不動産を売却することが前提であったり、多数の債務が存在するのでそれを整理することが前提であったりします。その他施設入所が選任申立の動機あったりします。

 

施設入所

高齢者の成年後見人等をする場合、まず施設入居が動機になっている場合が多いです。しかも、受任した事件はいずれも市長申立によるものになります。市長申立だから、親族はいないか若しくは疎遠になります。特別養護老人ホームに入所する場合は、通常、債務の保証や死後の遺体引取り等の義務をかした身元保証人が必要になります。


ここに1つ問題点があります。身元保証人は、債権者(上記では老人ホーム)に対して直接に義務を負います。例え身元保証人に義務違反(過失)がなくとも、入所者の過失によって損害が発生すれば、身元保証人は保証債務として損害賠償をする義務を負います。しいていえば、連帯保証人よりもきつい責任をおいますし、一種の包括根保証に近いです。通常の根保証は、通常極度額がつくのでまだましです。

包括根保証 債権者と債務者の一切の債務(将来発生するもの含む)を保証する保証契約です。

実務上大きな間違いが平然と要求されます

実務上大きな間違いが平然と要求されます。成年後見人や補助人に身元保証人になれと施設が要求します。これは、仮に債務を成年後見人等が履行した場合、結局、成年被後見人等に求償することになるので、利益相反行為となり、禁止されています。身元保証人になると下手すると家庭裁判所から解任されます。解任されるとすべての成年後見人等が自動的に欠格事由になります。下手すると私の場合懲戒されます。損害賠償されることもあります。

実質的な理由

その他、実質的な理由として、なぜ成年後見人等に責任がない場合にまで、損害賠賠償をしなければならないことがあります。成年後見人等の報酬は、月々3万円くらいが相場であり、これは家庭裁判所が審判で決めるので、流動的でもあります。職業後見人等としては、この報酬で、身元保証人はとてもできません。疎遠な親族に身元保証人を依頼することは正直きついです。そりゃ誰もやりたくないです。しかも、ほとんど見たこともない人ですし。しかも、成年被後見人等の状況によっては損倍賠償を勃起する可能性があるのでとなおさらです。

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